愛羅武勇×総長様 Ⅱ
「電気つけねぇのかよ。」
遼を先頭に、真っ暗な廊下をゆっくり歩いていく。
「うん、まだつけねぇよ。」
そう言って、ドアを開けてリビングに入っていく。
物にぶつからないように、大ちゃんにくっついたまま歩いていた。
「はい、ここに座って。」
言われたとおりに、素直にその場に座ると、何だか甘い香りがする。
「大智、美憂。」
声のする方を見るが、真っ暗だから何も見えない。
「遼?」
「俺らからの結婚祝い!」
そんな声が聞こえたと思えば、急に明るくなった視界。
光に慣れてなかったから、すぐに目を閉じてしまった。
ゆっくり目を開けると、思わず目をパチパチしてしまった。
「何これっ!」