愛羅武勇×総長様 Ⅱ
「「はぁっ!?」」
双子だと言った瞬間、あたしと大ちゃん以外の声が響いた。
「あ、帰ってたんだ。」
入り口を見ると、遼と槙が買い物袋を持ったまま、立っていた。
「え?……双子って何?」
遼が立ち尽くしたまま、あたしを見て聞いてくる。
「俺らの子供。」
大ちゃんがいつもの口調でサラッと言った。
「「えぇーーっ!?」」
入り口に立ったまま叫ぶ、遼と槙。
「お前らいつのまにっ!」
ズカズカ歩み寄ってきた遼。
机の上に荷物をおくと、出かける前に座っていたイスに再び座った。
「何週目?」
「10週目だよ。」
槙が座りながら聞いてきた。
「そ、おめでと。」
大分落ち着いてきたようで、いつもの余裕が出てきた。
「ありがとっ」
遼はと言うと、まだ放心状態でイスに座ったままだ。
そうしている内に、大ちゃんと槙は立ち上がって、買ってきたものを冷蔵庫に入れ始めた。