愛羅武勇×総長様 Ⅱ
頬に手をあて「キャー」だなんて、女の子みたいだ。
足をバタバタさせている。
「そんなに可愛いの?あたしの知ってる子?」
「美憂は知らないね。つーか、みんな知らないと思う。」
「えーっ、会いたい会いたいー!」
「付き合い始めたら紹介するよ。 それまでは俺1人で頑張るから!」
そう言って、立ち上がって伸びをした。
「絶対、会わせてよ?」
「分かってるってー。」
少し嬉しそうな顔に変わった。
遼が言う、とーっても可愛い子を、早く見てみたくなった。
「オムライス出来たぞー。」
槙がキッチンから顔をのぞかせた。
「オムライスっ」
小走りでカウンターまで駆け寄って、美味しそうなオムライスを運ぶ。
全員分運び終わり、それぞれのもといた席に座った。
「いっただっきまーすっ」
遼が嬉しそうにオムライスを食べ始める。
それを見たあたしも、同じようにオムライスを食べ始めた。
「美味しい!」
一口食べて、手を止めた。
何だか自然と笑みがこぼれてくるんだ。
「美憂?」
大ちゃんが不思議そうにあたしを見ている。
きっとあたしが笑ってるからだ。
大ちゃんたちにはきっと、理由が分かってない。