愛羅武勇×総長様 Ⅱ
「今はまだ右手な。」
――――――
―――――――…
今日は待ちに待ったクリスマス!
窓から外を眺めると、雪がちらほら……
なーんてこともなく。
朝からずーっと、大粒の雪がボタボタ空から落ちてる。
「凄い雪…」
準備を終えて、今は大ちゃんが迎えにくるのを待っているところだった。
―ピンポーン…
「あっ、来た!」
カバンを持って、誰もいない家から出た。
―ガチャ…
「久しぶり、大ちゃん。」
「おう。ほら、行くぞ。」
差し出された手をギュッと握って、大ちゃんの傘に入った。
「あ、今日俺ん家になったから。龍泉の倉庫寒いし。」
「え、そうなの?」
まぁ、あたしには好都合だから反対はしないけど。よく大ちゃんオッケーしたなぁ。
部屋スッゴい汚れると思うんだけど。
「俺が家帰ったら、遼が普通にいたんだよ。」
「え、合い鍵でも持ってんの?」
「槙には渡したけど、遼に渡した覚えはねぇ。帰れっつっても帰んねぇし。」