愛羅武勇×総長様 Ⅱ
あ、そういえば…
「あのさ、大ちゃん…」
「何だよ?」
「結構…前のこと、だから覚えてるか分か…んない…んだけど………」
「?」
「女の人と歩いてたじゃん…?」
柚ちゃんとクレープを食べに行った日。
あの日のことだ。
「あぁ、あれか。」
「あれ……誰…?」
「ははっ………知りたい?」
笑って言った大ちゃん。
知りたいに決まってるじゃない。
綺麗だった気がするし……
「……あれさ…」
「う、うん…」
「罰ゲームで女装した遼だぜ?」
―え?
罰ゲームで女装した遼?
「えっ!?」
「あの時は遼に口止めされてたから言えなかったんだよ。」
そうだったの…?
あーあ、また勘違いしちゃってるし…
あたしバカだ…
「嫉妬?」
「え?」
「図星か。」
「……もうっ…」
「俺は嬉しいけどな。」
「はぁー…何か安心した……」
「だな…」
「あ……そういえばさ、大ちゃんも…あの時聞きたいことある…って言ってたよね…?」