愛羅武勇×総長様 Ⅱ
「美憂?」
マンションの前にある、腰ぐらいまでの高さの花壇に人影。
「大ちゃんっ」
駆け寄ると、少し驚いた顔をした大ちゃん。
「上着は」
「忘れてきた…」
そう言うと、無言で、自分の着ていた上着を貸してくれた。
「大ちゃん寒くない?大丈夫?」
「大丈夫。 で、お前何しに外出てきたんだよ。」
そう言われたので、手に持っていたプレゼントを差し出した。
「メリークリスマス!」
「クリスマスプレゼント?」
「そうだよっ、早く開けて?」
気に入ってもらえるか不安で、昨日もずっと悩んでいた。
「へぇ、いいじゃん。」
あたしの選んだネックレスを手にとって、あたしに差し出した。
「気に入った。つけて。」
「えっ、あ、あたしがっ?」
「おう。ほら、早く。」
そう言って急かされたので、仕方なく受け取って、つけ始めた。
手がかじかんで上手くつかない…