愛羅武勇×総長様 Ⅱ
「っ!」
大ちゃんを見ると、バッチリ目が合った。間隔はもう5センチもない。
そっと目を閉じて、唇が触れる直前に
―カチャ…
小さな音を立てて、ネックレスがついた。
「ん………っ…」
触れた大ちゃんの唇は冷たくて、少しビックリした。
首に回していた手がスルッと抜け落ちて、大ちゃんの手に握られる。
「ふぁ…っ……」
息をしようと、口を開いた途端に、大ちゃんの舌が入ってきた。
こういうキスは、いまだに慣れることができない。緊張して、どうしたらいいのか分からなくなってしまう。
「んっ……ふぁ……ん…」
胸がキューッとなって、心臓がバクバクと音をたてる。
キスで精一杯だったが、右手の薬指に、冷たい感触がある。
―チュッ…
リップ音が小さく響いた。
「はっ………顔真っ赤。」
「だって…!」
緊張してたのはあたしだけじゃないみたいだ。
大ちゃんもほっぺが少し赤い。