愛羅武勇×総長様 Ⅱ
「あんま見んな…」
そう言って、目を逸らした。
あたしもつられて下を向く。
チラッと視界にはいったキラキラ光るもの。
「ゆ、びわ…?」
「………クリスマスプレゼント…」
目を逸らしたまま、ボソッと呟いた。
精一杯の照れ隠しなんだと思う。
「ありがと!」
「おう。」
そう言うと、お互い逸らしていた目が、バッチリ合った。
「今はまだ右手な。」
優しく笑って、言葉を続ける。
「左手は本番にとっとけ。 俺がはめてやるから。」
その言葉は、あたしの頬を赤く染めていく。
「それって……」
「部屋戻るぞ。」
あたしの言葉に返事を返さずに、手を引いて歩き出した。
「はーい。」
大人しくついて歩く。
そこからは無言だったけど、何故かそれが心地よくて、1人で笑ってしまう。
「何笑ってんだよ」
「ふふっ、何でもなーい。」