愛羅武勇×総長様 Ⅱ
「再起不可能にしてやるよ」
「ん…」
あれ…いつの間にか寝ちゃってたんだな…
あたしはソファーに寝転んでて、上に毛布がかけられていた。
「許さねぇ、狂羅…再起不可能にしてやるよ…」
誰かの話し声で、意識がハッキリとし始めた。
どうやら遼の声みたいだ。
「遼っ、大ちゃんは!?」
ハッとする。
大ちゃんは、どうなったの…?
「美憂…悪いな槙、後でまたかけ直す。」
携帯を閉じて、あたしの目線に合わせるように座った。
「大智はまだ手術中だ。でも大丈夫、大智ならこのくらいのことで死んだりしねぇよ…」
悲しそうに笑った。
「まだ手術中なの…っ?」
「あぁ…」
「もう2時間以上経ってるのに…」
「大丈夫だって。美憂疲れてんだろ?手術終わったら起こしてやっから寝とけ。」
「遼だって疲れてるでしょ…?」
あたしより後から来たってことは、全く寝てないってことだよね…
「あたしもう大丈夫だから、遼の方こそ休憩してよ。ね?」