愛羅武勇×総長様 Ⅱ
「邪魔しちゃわりぃだろー。」
斉藤君が気を遣っているところを初めてみた。
「うーん…じゃあ雅人の家に寄って帰ろっか…」
「俺1人で帰るよ。久しぶりに2人でゆっくりしたら?」
「ほんとっ!?じゃあ雅人っ、行こっか!」
雅人さんの腕をグイグイ引っ張りながら病院を出て行った。
「じゃ、俺も帰るわ。」
「おう。」
「じゃーなー。」
たった10分ぐらいしか居なかったのに、印象が強すぎる。
「賑やかな家族だね…?」
「うるせぇだろ。」
「いやっ、楽しそうで良い家族じゃん!」
「そりゃ、良かった。」
そう言うと、再びベッドに寝転んだ。
「寝る?」
「へっ…?」
「一緒に。」
「い、いいよっ」
「寒いから。」
「わっ…」
腕を引かれて、大ちゃんの腕の中。
「寒…。」
あたしをギュッと抱き締めると、そのまま寝始めた。
「おやすみー…」
「ん……」