愛羅武勇×総長様 Ⅱ
なーんて、そんな簡単に寝れないよね…
―バタバタバタ!
『バカ!廊下走んじゃねぇよ!』
『恋汰君も走ってるじゃんっ!』
『つーか病室どこだよ!?』
『はぁ!?』
『早くしねぇと俺の美憂が!』
やっぱり……
病室の外から賑やかな声がいくつか…、聞いたことある声だなぁ……
"俺の美憂"って何?
「…るせぇ…」
そう言うと、大ちゃんはベッドから降りて、ドアの方へ向かっていく。
扉を開けたかと思えば
「てめぇらうっせぇぞ!!」
叫んでしまった。
「何時だと思ってんだ!お前らガキか!」
『……………。』
大ちゃんの怒鳴り声で、みんなの走っていた足が一斉に止まる。
「だから走んなって言っただろー…」
と恋汰が言うと
「お前も走ってただろ。」
必ずと言っていい程、遼が反応する。