愛羅武勇×総長様 Ⅱ

「じゃあ俺らも帰る?」

「うん。」

「じゃっ、俺らも帰るわ。じゃあなっ」

「おー、じゃあなー。」

海斗と柚ちゃんも、3人が帰ってすぐに帰った。

「バイバイ、美憂。」

「うん、バイバーイ。」

そして、2人が出て行った後、大ちゃんが寝ころんだまま口を開いた。

「槙、美憂送ってやれ。」

「えっ?」

「どうせ俺明日退院だろ。大丈夫だから帰れ。」


「俺は全然いいけど。美憂、どうする?」

「あー…じゃあ帰ろうかな、お母さん心配してると思うし。」

そう言って、荷物をまとめて上着を着た。


「気をつけろよ。」

「うんっ、大丈夫だよ。」

手を振って病室を出ると、さり気なく遼が荷物を持ってくれた。


「ありがとっ」

「どういたしまして。ほら、行くよ。」

前を歩いていく遼。

後ろ姿は、何で彼女が出来ないんだろうって考えてしまうくらい、カッコ良かった。

「意外に……」

「何ー?」

クルッと振り返って、ニコッと笑う。

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