愛羅武勇×総長様 Ⅱ
「あいつバカだろ。」
ー遼sideー
「じゃあなー」
「うんっ、2人ともバイバーイ!」
大きく手を振りながら、見送ってくれる美憂。
病室から美憂の家が近かったこともあり、数十分ぐらいで到着。
「どうする?遼、俺ん家来る?」
「このあと何もねぇし、行くわ。どうせお前も暇なんだろ?」
「当然。」
余裕綽々で喋りながら、バイクを走らせる槙。
そのまま槙の家まで直行。
「うっわー、槙の家久しぶりだなー。おばさん元気?」
バイクを駐輪場に停めて、槙に話し掛けた。
「おう、異常なくらい元気。…つーかさー……」
目を細めながら、前方を見つめて顔をしかめた。
「何だよ?」
「…………あれ。」
槙の指さす方を見ると、何人かの小学生が、何かを投げ合っている。
それに混じって、赤髪の男がいる。
明らかに小学生じゃねぇ。
「あれって………」
「「……光紀だよな。」」