愛羅武勇×総長様 Ⅱ
「何してんだよ、あいつ。」
「何か投げてるぞ。」
目を凝らしてジーッと見ていると、光紀が視線に気付いたみたいだ。
「おーいっ!」
持っていた何かの、最後の1つを投げて、こっちに向かって走ってくる。
後ろから、小学生まで同じ様に。
「…………水風船か。」
「はっ?」
「ほら、小学生水風船持ってる。さっき投げてたの水風船だろ。」
「あぁ……光紀が投げてたのも水風船か…」
「あいつバカだろ。」
「小学生と同レベルだな」
なーんて呑気に笑っていたが…
そういきそうもない。
「ちょっとヤバくね?」
槙が言った発言に、俺も多少焦り始めた。
「なーんかついて来てんな」
大量の水風船を持った小学生が光紀の後ろを猛ダッシュ。
「「光紀!こっち来んな!」」
と言った時にはもう遅くて
「何で!?」
走る足を止めずに向かってくる。
―バシャッ!
「わーっ!不良だ!!」