愛羅武勇×総長様 Ⅱ
そんな理由で来るって間違ってねぇか?
「大智と全然ちげぇ…」
「光紀は90%が母親の血だよな。」
「今何時ー?」
「あー…10時半。何、予定でもあんの?」
光紀は考えるような素振りをして、時計を見た。
「11時からしおりちゃんとデート。…で、12時からはかおりちゃん、3時からはなみちゃんとデート。」
「えっ、浮気!?」
「いや、浮気っつーか……誰とも付き合ってねぇし。それに向こうも遊びだしさ。」
平然とした様子で、サラッとすげぇことを言った。槙を見ると、光紀の言ったことに全く動じてない表情をしていた。
あぁ、そうだ。
こいつもそんな感じのやつだったわ。
「仕返しされてもしらねぇぞー(笑)」
笑いながら言う槙。
「槙だって人のこと言えねーだろっ」
「まぁな。でも最近可愛い子いなくてさー。遊ぶ気失せてんだよな。」
それは良かった。いつまでも遊んでたらろくなことなさそうだし。
「んなことどうでも良いからさ、槙、暖房。」