おん、ありがとな。
今日はいいお天気やねぇ、とかそないな話しながら部倉庫前まで来てんけど、私らが着いた頃にはもう全員集まっとった。
いつもはなかなか集まらんのに、今日どないしてんねやろ。何や不安なってきた。それに何で後輩二人を呼ばんかってん。…ほんま不思議やわ。あーあかん、考え出したら止まらん。
「なんやねん、みんな早ない?」
「せやなぁ、ちょお非常事態やねん」
「非常、事態?」
英依さんはそうなんや、とお弁当を地面に置きはってんけど私は咄嗟に聞き返してもうた。国仲くんはせやねん、と曖昧に笑っただけやった。
「まぁ取り敢えず食べよや」
晴花さんが喜びの声を上げてんけど私はあんま食べた気せえへんかった。や、お腹は一杯やねんけど。
国仲くんと原本くんがいつも通り騒ぎ出して(原本くんが騒ぎ出したに近いねんけど)、ちょお空気が柔くなってその瞬間、国仲くんがどこからともなく一枚の紙をそっと取り出した。
「見てみ」