おん、ありがとな。

scene 2



 まぁ意気込んだんやけど、それはええねんけど、何したらええんやろ。金作る、て。

「いやバイトやろ」

「そうなん?」


「まぁ高校生やしなぁ、普通やろ?」


 おん、と原本くんが頷く。バイトかぁ…。せやな、稼ぐしか手はないわな。


「明日部活やん」

 結局どうしたらええか判らんで黙っとったら、国仲くんが口を開いた。語尾上げで。あぁ、まぁ明日は部活やけど。

「せやな」

「明日、調べよや。パソコン室借りられるか俺聞いとくさかい」

 ネットの世界やもんなぁ。ほんま思い付かんかったわ。みんなそれには頷いて、話はそれで終了した。あ、もうええ時間や、10分前。


「…せや、」

「ん?」

「後輩二人に明日部活のうなったって言わんと」

 まあ二人来てもうたらもとも子もあらんわ。

「あ、私言うとくで。確か5・6時間目宮前体育やねん」

 体育祭近いし、何やこの間宮前が愚痴っとったん聞いたさかい。

「ほんま?じゃ栞二、芳晄んとこ行こか。放課後」

「おん、ええでー。ほなまたな!」

 というわけで解散、となったのであった。(放課後すぐ行かんと宮前帰んの早そ)

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