おん、ありがとな。
何やぐちゃぐちゃ考えとってんけど時間はいつも通り流れとるからほんの二時間でお昼はやってきた。
「弓 何処言うとった?」
「部倉庫前、やて」
部倉庫は外や。つまりその前言うんは更に外や。まぁ寒ないしええねんけど、場所のなさにちょお驚いとってん。
「部倉庫前ー?せやったらレジャーシート必要やん!」
「便所座りでええんと違うん?」
苑田くんの言葉に英依さんが彼をどつく。
「…っほんまいてこましたろか!自分はずっと便所座りしとればええわ!行こや、弓」
「お…おん」
英依さんは別に苑田くんを嫌いな訳やなく、割と逆やと思う。苑田くんがちょっかい出して嬉しそうやねんけど、うっとそうにして払っとる。せやけど二人一緒に帰っとんやて。
「はよ行こ、置いてくで苑田ぁ」
「……そらないわ…」
ひょこひょこ苑田くんが付いてきて、三人揃って廊下に出る。そういや今までそんなことなかったかも知れんわ。
国仲くんにちょお感謝、やね。