綾×綾。~空回りな恋~
「さぁ~て、次、どこ行くか?」

「りょうの家。」
「え?」

驚いて、目をまんまるくしてるりょう。

「なーんてねっ。・・・でも・・・ダメ?」

今度はこっちのわがままきいてほしい。

だめかな。


「しょーがねぇなぁ。」

りょうは迷ったあげくそう言ってくれた。


ありがと。


「でも、俺んちつまんねぇよ?」

「いいのっ! 行きたくなったの!」


「気まぐれ~。」
りょうがでこピンをする。

「いったぁ。」

「ケケケ~。」
そう言って走り出した。


「待て~!」

あやは後を追いかける。



「ただいまぁーっついっても誰もいねぇか。」


「え、またいないの?」

「ああ、俺んちは親両方が働いてるからなぁ。めったに家にはいない。」


「そっかぁ、会ってみたかったのに・・・。」

「そ~だったのか! あ。そいで俺んちに・・・。そっかそっか。そゆこと。」

りょうの様子が変だった。

あれ? なんか期待はずれの事いっちゃった?


「とにかく入れ。」

靴を脱ぎ捨て上へと上がるりょう。

時々、『やっべぇ俺・・・はぁ・・・・・。』なんてつぶやいてる。


変なの?




部屋に入ると相変わらず汚い。
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