綾×綾。~空回りな恋~
でも、この部屋はあたし達の記念の場所。
忘れられないなぁ。
この部屋は好き。
あたしのお気に入り。
「ふぅ。」
りょうが片付けを終わらした。
「どうぞ。」
そそくさと部屋に入る。
りょうの部屋のにおいは好き。
どっかで、好きな人のにおいは他の人が臭いと思ってもその人の事が好きな人は臭いなんて思わないんだって。
だからだね。
あたしはこの・・・りょうのにおいが大好き!
ぎゅっ。
急に、りょうが後ろから抱き締める。
「ど、どうしたの?」
「ごめん。俺、めちゃくちゃいやらしい。」
「え。どうして?」
抱き締める腕が強くなる。
「俺、お前がここに来た理由・・・あれ・・・だと思った。」
「あれって? ・・・・・あ、りょうのバカ。」
あたしは気付いた。
あれとは・・・エッチ・・・だよね。
それで、あたしが両親に会いたいから来たと思って・・・・期待はずれの事・・・言っちゃったなぁ。
でも・・・ちょっと嬉しい。