綾×綾。~空回りな恋~
病院に着いた。
『緊急治療室』
りょうのこの部屋に運ばれた。
数時間後・・・・。
ウィーン
治療室のドアが開く。
先生らしき人がこっちに来た。
「先生・・・・りょうは?」
とっさに聞いたあたし。
先生は暗い声で
「なんとか成功したんですが・・・・・。」
『ですが・・・・。』の後は何?
「ちょっと、神経がやられてまして・・・・。」
神経・・・・・?
も・・・・しかして・・・・あれ?
あのよくドラマとかでなっちゃう・・・・・あれ?
「いわゆる・・・・・記憶喪失ですね。」
先生はきっぱり言った。
やっぱりそれなんだ。
あやの予想は見事的中・・・・なんてちっとも嬉しくない・・・・。
「先生・・・どのくらい・・・・忘れちゃったんですか?」
あやは、冷静さを保とうと必死になって言った。
「恐らく・・・・自分の名前から・・・・・。」
自分の名前・・・・?
ってことは家族の名前も友達の名前も・・・・あたしの名前・・・・・も?