綾×綾。~空回りな恋~
とぼとぼと歩いて帰るあや・・・・。
周りからみたらものすごく暗い人に見えるよね。
だって、ずっと下向いて泣いてるんだもん。
「よぉ、ねぇねぇ~、ヒック、俺達と遊ぼうぜぇ?」
急に酔っ払った変な人たちが絡んでくる。
「やめてよっ!!」
あやは自分でも驚くぐらいの大声で酔っ払いを突き飛ばしてたんだ。
そういや、あたし・・・・むかし空手習ってたっけ。
こんな時に役立ってちょっと嬉しかった。
でも、酔っ払いが立ち去っても心の奥底の寂しさはなおらない。
りょう・・・・。
また、『好き』って言ってほしいよ。
りょう・・・・。
涙が幾度も出る。