綾×綾。~空回りな恋~
その後、沈黙が続いた。
「なんか言ってよ。」
りょうは退屈そうにつぶやいた。
「そんなこと言われても・・・・。」
りょう・・・・やっぱり違うね。
思い出してくれないのかな。
「俺、どんなやつだった?」
「え? あ、まぁ、チャラ男だったよ。」
なんでこんな第一印象言っちゃうのかなぁ。
「へぇ。 俺、チャラ男? そんなだらしなかったんだ。 君も趣味悪いね。」
ひどい。 そこまで言わなくても・・・。
「そ、そんな人じゃないもん。 もっと優しくてちゃんと・・・・大事にしてくれたもん。」
あ。なんかいきおいあまっていっちゃった。
「ごめん、なんも知らねぇかさ。」
謝んないでよ。
あたしがいけないのに。
「こっちこそごめん。 りょうの今の状況わかってあげられなくて。」
「もぅ! お前といると自分がわかんなくなる。」
そんなこと・・・・言われたら。
帰れって言ってるみたいじゃん。
なんで? そばにいちゃいけないの?
「ごめん。 付き合ってたみたいなんだけど、別れてくれない? って! 俺が言えることじゃねぇけど!! わりぃ!! お前とは付き合っていられない。っていうか。なんつーか。 ごめん・・・なさい。」
りょうは、あたしの事振っちゃってる。
本当はこんな事、りょうから聞きたくないけど・・・・・・これが
運命なんだよね。
りょうと離れるのは嫌。
でも、こうしないとりょうは苦しんでいくもんね。
さよなら、りょう。
今でも好きだよ。