綾×綾。~空回りな恋~
「最後に抱き付いていい?」
「え・・・・。」
どうしてこんな時にこんな事言ってるのかな。
でも、最後のわがままぐらい・・・・・言わしてよ。
「でも・・・・・今の俺でいいのか? こんな俺・・・・・ひでー奴だって思わねぇのか?」
りょう・・・・・ごめん。
今は、あなたに触れたい想いのわがままなんだ。
今まで、あたしから何か言ったの初めてでしょ?
だから、お願い。
「そんな事・・・・かんけーないよ。」
そういって、あたしはりょうの胸に飛び込んだ。
「お、おい。 ・・・・・今だけだぞ・・・・・。」
りょうはそういうと、手をあやの背にまわしてくれた。
りょうのぬくもり・・・。
変わらないぬくもり。
大好きなぬくもり。
離れたくないよぉ。
次第に涙が零れる。
「お前・・・・泣いてんのか? 」
そう言って、優しく涙を手で拭ってくれるりょう。
あ! りょうだ。