綾×綾。~空回りな恋~
「映画、面白かったねー。」
あたしはふとつぶやく。
「うっ、うっ。」
・・・・・智貴が・・・・・泣いてる・・・・・?
「えっ。どうしたの? 具合悪くなった!?」
「ぅ、ううん、感動じだだげだがらぁぁ~!! う~! 」
「そんなに泣かないでー!」
あやは智貴の肩を支える。
「俺っでー女々じいーよ!!! な!? 」
「ぇ・・・・・・まぁ、ちょこっとね!?」
あやはフォローのつもりにいったのに逆に悲しませちゃった。
「やっ、やっぱ? はは・・・・・そうだよな。」
涙を拭いながら笑いながら言う智貴。
「ごめん。そんなつもりじゃ・・・・。」
「はぁ、よしっ!! 今度は男らしくするっ!!」
そう言って、あやの手を強引に引っ張ってあるところに連れて行った。
そこは・・・・・・
かきーん!
バッティングセンターだった。
「よーしっ。頑張るぜ~!!」
なぜか、やけに燃えてる智貴。
かわいー。
やっぱ、初デートって感じだね。
でも、ほっとけない存在なんだよね・・・・。