綾×綾。~空回りな恋~
ブォーっ。
智貴のバイクに乗りながらにやけてるあたし・・・・・。
今、思いっきりキモいよね?
でも、嬉し過ぎてどうしようもないんだよ。
だって、智貴の背中がとっても居心地いいんだもん。
智貴のせいなんだから・・・・。
「おい。」
「へ?」
あやは相変わらずにやけ顔のまま答えた。
「なんだぁ? そのにやけ顔はぁ~?」
「えへへー、気にしないでぇ。」
「キモっっっいぞ! 今の言い方・・・・。」
「もぅいいから前見てて!!」
「けっ! 変なやつ。」
そう言って、やっと前を向いてくれた智貴。
あんまり、顔見てると、にやけ度がどんどん上がっちゃうからね・・・・。
ごめんね、嫌なわけじゃないんだよ?
「そろそろ、つくぞぉ~。」
「へ? どこに!?」
あやは目を見開いて周りを見る。
「俺たちの愛の巣。」
「ぷっ。」
あたしは吹き出してしまった。
智貴がそんな事いうなんて・・・・。
でも、そうなのかもね。
ここは・・・・。
あのあたしが告白した場所。
あたしたちの愛が生まれた所。