綾×綾。~空回りな恋~
「うわー! やっぱ景色最高ー!」
智貴が無邪気に言う。
「そだね。」
二人はベンチに座った。
「ねえねえ、今日、ここに連れてきてくれた理由は?」
あやが智貴の顔を覗く。
「えー、まだ内緒。」
「えー!? ずるーい!! 」
あやは頬を膨らませながらつぶやく。
「かわいー。」
とっさに智貴がそんな事いう。
「ばか。」
顔を真っ赤にして言うあたし。
これ以上、智貴見てると、心臓止まっちゃう・・・。
ちゅっ
智貴が急にあたしの肩を引き、キスをした。
一瞬だったけど。
「智貴?」
智貴はポケットをがさごそしてる。
そして、ポケットから取り出されたのは・・・。
指輪・・・・・・
だった。
「え、これ・・・・・ゆ、指輪!?」
「そういう事。」
「え。」
智貴が箱から指輪を取った瞬間、手をひっぱられ、またもやキス・・・・。
「ん。」
今度は長かった。
愛がいっぱいのキスだった。
そして、唇が離れた時、指には・・・・・・
きらりと光る、あの指輪が・・・・。
「あや・・・・・・・・結婚しよう。」
そうつぶやくと、抱き締めた。
「と、智貴!?」
あまりに強い力で抱き締められるのでちょっと痛かった。