綾×綾。~空回りな恋~
「なぁ、あやの両親ってどんな?」
「え?」
突然の質問で戸惑った。
「ま、まぁ普通じゃないのかな?」
「ふーん、そっかそっか。良かった。」
「なんで!?」
「ん? だってやけに気難しい人だったらちょっと迷った。」
「えー! そんなこと・・・・・・言わないでよ。」
「わりぃ。わりぃ。」
そう言って、優しく頭を撫でてくれる智貴。
そんなささいな優しさが心に染みる。
「こ、ここです。」
あやは急に指さした。
目の前のでっかい建物に・・・・・。
「ぇえ!? で、デカくね!?」
「そっ、そっかな~??」
あやはとぼけたように首を傾げる。
「この、金持ちめぇ。」
智貴は撫でてた手で頭を叩いた。
「いたっ! ご、ごめんなさい・・・・・・・。」