綾×綾。~空回りな恋~
また沈黙が続く。
シーン。
一体何を探してたんだろ?
やっぱ、気になるなぁ。
ガチャ
居間の扉が開いた。
「あ、智貴ぃ! 遅い!」
「わりぃ、わりぃ。」
そう言って、頭を撫でてくれた。
そして、ソファのあたしの隣にきた。
ドキッ
ちょっと緊張してきた・・・・。
今、この家には二人しかいないんだもん。
「あや、こっちむいて。」
急に智貴が手をつかんだ。
「えっ?」
ちゅっ
ほんの一瞬だけのキス・・・・。
なんか寂しい。
「あや、指みて。」
そう言うと下を向いてしまった。
「ん?」
あたしは自分の指を見た。