あなたの腕まで、あと何センチ?

『佐倉ちゃん、きれいだとは思ってたけどそうなんだ。』

梨華先輩が、すごーいと言ったら、向坂くんがニヤニヤしながらこう言った。

『なのに…中身はアホだよな?』

ぷぷっと笑われた。

『そんな事ないですってば。』

慌てて私は、否定する。

『佐倉さんて、彼氏いるの?』

咲姫さんが、キラキラした目で聞いてきた。

『え。あ、いますよ。1つ上なんですけど。』

『私、佐倉さんと仲良くなりたいな。きれいだなって思ってて…それで…Wデートしない!?』

私と向坂くんは、同時に『えっ!?』と言ってしまった。梨華先輩は、『いーじゃん、それ!』って言ってるし。

『私はいいですけど…んー…とりあえず、彼氏に聞いてみますね。』

『ほんと!?ねっ?奏矢いいでしょ?』

『…佐倉の彼氏がいいって言ったら、な?』

向坂くんが、困ってる。ちょっとその姿がおもしろかった。
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