あなたの腕まで、あと何センチ?
私は、家に帰ってから凌にメールをした。
凌も、戸惑ってたけどいいよって言ってくれた。
お風呂からあがって、大好きなアセロラを飲みながら、窓をあけると三日月が光ってた。
咲姫さん…かわいかったなぁ。
黒髪のストレート。白い肌が、ぷりんとしてた。
鼻についた甘え声じゃなくて、シャープな声で、嫌み感はなし。
身長は、160cmぐらいで…健康的な細さ。
なのに格好は、かわいいリボンとかフリルとかの洋服でギャップがかわいくて。
ボディクリームを、塗りながら…自分の肌にため息がでた。
翌日、バイトに行くと向坂くんが謝ってきた。
『ごめん!』
『えっ?』
『咲姫が、強引にWデートしようとか。』
『別に、いいですよ。彼氏もいいって言ってたし。咲姫さんに伝えといてください。』
『…ありがとな。』
『いえいえ。』
『悪気はないんだけど…たまに暴走しちゃってさ。』
少し困ってる向坂くんが、少し弱く見えて、かわいく見えた。