あなたの腕まで、あと何センチ?



…が。



もちろん今日も、罵声は浴びた。

でも、休憩中に咲姫さんと連絡をとってたのか、私と向坂くんの休みの日で凌と咲姫さんの都合がよい日に遊園地に行く事になっていた。

咲姫さんは、お弁当作ってくるとはりきっていたらしい。

なので私は、デザートを作る事にした。

何にしようかな?って、ちょっとウキウキしてた時、バイト先に莉子先輩が来た。



一気に、体の芯が冷えた感じがする。



スーッと何か通り抜けて、ウキウキな気持ちが、凍った。



メニュー表を持ち、お冷やをトレイにのせて笑顔で向かう私。

『いらっしゃいませ。』

『…響ちゃん!?えっ?ここでバイトしてたの?』

『はい。学校と家から近いんで。莉子先輩は、だれかと待ち合わせですか?』

『女友達とね、映画に行く約束してるんだ。ねぇねぇ、ケーキのオススメってある?』

『今日は、ベリーとチーズのタルトですよ。』

『じゃあ…それと、ミルクティーください。』

『かしこまりました。』

いつもするような会話をした…ひきつってなかったかな?
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