あなたの腕まで、あと何センチ?
『響がいつもお世話になってます。陵と言います。』
『響ちゃんの彼氏、かっこいいね。』
咲姫さんが、ニッコリ笑ってくる。この時、向坂くんが咲姫さんにはいってないんだなって気づいた。
『自慢な彼氏なんです。さっ、咲姫さん早く行きましょ。』
お互いチケットを持って、入園する。
アトラクションを回って、ひたすらキャーキャー叫ぶ。
一番元気なのは、咲姫さん。
向坂くんは、早々にダウン。
私は、咲姫さんと同じぐらいパワフルにとはいかないけど、まだキャーキャー言える。
陵は、少しはつきあってくれてたけど、ベンチでダウンした向坂くんを救護してる。
『もー男達は、だらしないなーっ』
咲姫さんが、腰に手を当ててぶーたれた。
そんな姿に、私は笑ってしまう。