あなたの腕まで、あと何センチ?
恥ずかしい…。
『ごめん、心配かけて…。』
凌が、わざとじゃない自然にでてきた言葉に私は、何かが…プツンと切れた。
『なんか、考え過ぎた?響は、考えすぎたら頭痛したり…お腹痛くなったり…目眩おこしたりするもんな。』
ポンと、頭に置かれた手がなんかズシンときた。
その瞬間…。
パンッと激しい音をたてて、私はその手を払いのけていた。
こんなつもりじゃなかった。
でも、とまらなかったんだ。
『…響?』
かなり、びっくりしている凌。それは、そうだろう…そんな事、一度もしたことない。
『…凌は、今私じゃない誰かが、心の中にいるよね?』
凌の顔をみると、顔色がかわるのがわかる。やっぱりなんだと確信した。