あなたの腕まで、あと何センチ?

それから、咲姫さんが『家に泊まりにおいで。』と言ってくれて、私はその好意に甘える事にした。

ふわふわな布団の上で、咲姫さんと語り明かした。

そして、いつの間にか…2人で熟睡。気づけば、部屋に広がるいい匂いで目が覚める。

『…んっ…ん?』

視界に入ってきたのは、向坂くんが料理をしている姿。

カチャカチャ…。

食器の重なる音。野菜を切る音。おろし器で、おろされる音。フライパンで食材を焼く音。

そして…

『おーい。2人共、起きろーっ!ご飯できたぞーっ!顔洗ってこい!』

眠気眼で、目を開くとそこには和食の朝食が並んでいる。

ご飯・豆腐とワカメの味噌汁・鮭の塩焼き・卵焼き・大根おろし・納豆があった。

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