あなたの腕まで、あと何センチ?
【恋の花】
『別れたの?』
お昼の学校の食堂で苑子に別れた事を話した。
めずらしく、口をあんぐりさせている。
そら、そうだろう。あんなに別れたくないって言ってたし。
『凌は…納得してない感じだったんだけどね。』
『へーやるじゃん。』
『いっぱい泣いたけどね…。』
私が、苦笑いしてると愛里がぬーんと現れる。
『また、苑子ちゃんが響ちゃんをいじめてる~。』
甘い口調で、カツ丼のトレーもってつっこんできた。
甘い格好してるのに…カツ丼てのに、毎回びっくりするが。
『だから、愛里!私は、いじめてないの!話聞いてただけ!』
『だって、響ちゃん涙目じゃない。』
そして、2人の言い合いが始まる。いつ見ても、笑える。私、ちゃんと笑ってるって実感した。