あなたの腕まで、あと何センチ?
ふっと我に返った時には、朝になってた。
隣には、寝息をたててる向坂くんの姿がある。
夢かと思う。凌と別れて3ヵ月、なんとなく…向坂くんを目でおってた気がするから。
昨日、私をかばってくれた行動で好きだと実感してしまった。
現実を受け止めてはいけないキモチ…。
そして、向坂くんの肌はあったかくて、本当にここにいるんだって、実感する。
私は、ソッと布団からでるとシャワーを浴びに向かった。
ジャーッ。
熱いお湯を、顔に浴びる。
ふわふわな泡で、体を包みこんで洗う。
頭の中は、真っ白なまま…。
その時、ガチャッとお風呂のドアが開いて、抱きしめられた。
私も、思わず抱きしめてしまった。
ドキドキする…。