あなたの腕まで、あと何センチ?
『ありがと。』

向坂くんが、つぶやいた。シャワーの音よりも、小さな声で。

『ううん。』

私も、つぶやく。そして、ごめんねって言われなくてよかったって、思った。

そして、また幾度となく体を重ねた。

その度に、私の気持ちは高ぶっていく。

私は、はじめて経験した事のない気持ちに包まれていた。






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