あなたの腕まで、あと何センチ?

他にも、クリックしてみる。

ほとんど、ショッピングの話・友達の話・ダイエットの話・勉強の話・お気に入りの話だった。

でもたまに、名前のでない彼が登場した。

そして…3週間前の日記。

かなり=莉子先輩という図式が出来上がる写メが、アップされていた。

そこには、顔は隠してるけれど、莉子先輩がワンピースを着た姿を鏡にうつした写メがあった。

先輩の、携帯がそこにはうつってた…。

題名には、『彼からのプレゼント』

それから…鏡の奥には、小さいけど凌の後ろ姿。

見間違う訳ない。

その日、私は彼とプリクラを撮っていたから。

だって、凌から…お揃いの指輪をもらってうれしくて。

記念に撮ったんだ。

あぁ…罪悪感からだったんだ…。

私は葛藤する思いを抱えて、そーっとトイレをでて、凌のいるベッドに潜りこんだ。右手の薬指には、お揃いの指輪が光ってる。



凌に気づかれないように泣いて、その日は寝れなかった。
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