ずっと、ね(短)
驚いたのは、彼の髪が綺麗な深い青色に煌めいていたから。
こんな人が同じクラスにいたなんて、全っ然知らなかった。
彼女達が怯えるのも納得。
後ろ姿を見るだけでもちょっと怖い人だってことが伝わってくるから。
「あの、ありがと」
「……別に。お前さぁ、あんなんの相手してて面倒じゃねぇの?」
振り返った彼に、思っていたより恐怖は感じなかった。
少し上がった目尻がきつい印象を与えるけど、それ程凶悪な顔はしていない。
「口答えした方が面倒だから」
「あんたも大変だな。似非優等生のせいで、毎日あんな奴等に囲まれて」
「……えっ?」
“似非”って……。なんで悠里くんが似非優等生だって言い切れるんだろう。
「あいつとは腐れ縁で、よく知ってんだよ」
「……へぇ、」