ずっと、ね(短)
加えて、要は見かけによらずお喋りさんで、笑うと犬みたいで可愛い子だった。
「それでそれで?」
「カーブんところでずっこけて大泣きしてよぉ、」
「えーっ、悠里くんって泣くの」
「泣く泣く!まじ、傑作だったぜ」
「私も見たかったなぁ」
2人の間で小さい頃の悠里くんの話題が盛り上がって、いつもは長い昼休みがあっという間に過ぎていった。
「こんなに笑ったの久しぶりだよ。お腹痛ーい」
「那岐も笑えんだな」
「失礼なーっ、今時ロボットだって笑えるんだからね」
他の人達が少しずつ帰ってきて、賑やかになってきた教室。
私達を珍しそうに見る視線も気にならないくらい気分が良かった。
「また一緒にご飯食べてくれる?」
「なーに言ってんだよ、当たり前だろ」
くしゃくしゃと私の頭を混ぜて自分の席に帰って行った要。
なんだろ、胸が温かい。