君と見た空。
その空気を断ち切るかのように、

先生の口が開いた。


「ハァ・・・。お前なぁ、

 どう見たって制服じゃないか。

 まぁ、今日は特別だぞ。」

良かった。

もっと怒られるって思ったんだけどな。


「誰かに言ってきたか?
 
 先生とか、友達とか。」


「いいえ。誰にも言ってません。

 急いでたから・・・。」


「そうか・・・。

 じゃぁ俺は帰るから、お前も早く帰るんだぞ。
 
 学校には連絡しておく。」

そういい残して、

先生は足早に病室を出て行った――。


「ねぇ・・・遼?」

茜が悩んだ様な顔で、

僕を見る。
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