何度でも君を・・・


そのとき、女性はようやくあたしの異変に気付いたのか…



「…舞?どうしたの?」


心配そうな顔をしていた。




「…誰、ですか??」



「…え…??」


女性の顔が強張った。



「舞って誰??あなたは…誰??」



「…」


言葉が出ないようだ。



「あたしは…誰…??」



あたしは、何もかも、わからない。



この女性が誰で、ここはどこ??



自分のこともわからない。



あたしは誰?

名前は??

年齢は??

好きな物は??



何1つ…わからない。



「本当に…なにもわからないの??」


女性は戸惑いとショックで声が震えていた。



「はい…」




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