何度でも君を・・・
…どうやら、あたしは記憶を失くしたらしい。
ショックだった。
だって、今までのあたしは何をしてきたか、わからないんだもの。
友達だって、わからない。
家族もわからない。
自分もわからない。
あたしは何1つ…知らない。
「いいわ…今日は、学校、休んでいいわ。」
「ちゃんと、聞いてね。」
女性は静かに話しだした。
「あなたは、天野舞。年齢は、17歳。つまり…高校2年生ね。今日は、20✕✕年12月〇日△曜日よ。」
あたし、高2だったんだ。
全く、思いだせない。
「私は、あなたの母親よ。だから…頼っていいわ。わからないことがあったらなんでもきいてね。」
この人は…あたしの、お母さん…。
それから、家族の事、学校の事など…いろいろ話してもらった。
「…一通り話したけど…何か、質問は??」
「いえ…。」
あたしは、混乱状態だった。
そうなるのも、無理もない。
なにしろ…自分の周りのことすべて、何も記憶がないのだから。