幸せの欠片
思い出すだけで涙が溢れた。
「…学年のね、派手めなグループってあるじゃん?…その人たちに呼び出されて、噂のことで嫌がらせされることなんていつものようにあったし…」
この言葉は、できれば言いたくなかった。
「違うって言ったのに…誰も信じてくれなかった…みんな離れて…うちひとりで…」
‘誰も信じてくれなかった’
やっぱり言葉にしてしまうと、そのときの寂しさとか、辛さを思い出して、さらに涙が溢れた。