幸せの欠片

「あ、西原さーん」

私が厨房に逃げたのとほぼ同時に遠野(トオノ)さんに呼ばれた。

遠野さんは厨房担当で、優しい、大人な男性って感じの雰囲気をかもし出してる。

「はーい!」

「これ、3番さんに持っていって?」

「はーい。」

「あとさ…」


3番テーブルに行こうとする私を引きとめ、遠野さんは私の耳元で囁いた。


「あとで連絡先教えてよ。」


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