桜、月夜、愛おもい。


薄い緑色のカーテンを開ける。

途端に窓から眩しいほどの光が入ってきて、目を細めた。


数回まばたきをして、改めて外を見る。


上には青。それと真っ白な雲が少し。

すごくいい天気で、まさにお出かけ日和って感じ。



「よかった…」


私はそれを見て笑みを零した。



「お姉ちゃん。明菜さん起こして来たよ!」


窓のそばから離れてテレビをつけた時、美樹ちゃんが笑顔で入ってきた。

後ろには、まだ少し眠そうなお母さん。



「ありがと美樹ちゃん。お母さん、今日仕事は?」


美樹ちゃんにお礼を言って、それからお母さんにそう聞く。



< 122 / 163 >

この作品をシェア

pagetop