桜、月夜、愛おもい。


「奈津!」


凛桜が桜の木から降りて来た。

と言うより飛び降りた。


今はもう慣れたけど、最初に見た時はすごく驚いた。思わず悲鳴あげたし。



「はい、お土産」


ちょうど目の前に降りた凛桜に、ケーキの箱を差し出す。

凛桜は目を輝かせて箱を手にとった。



「これ何?」

「ケーキ。知らないの?」

「うん」



漫画は知ってたくせに…。



「食べてみれば?美味しいわよ」

「いいの?」

「あんたに買って来たのよ」



< 19 / 163 >

この作品をシェア

pagetop