桜、月夜、愛おもい。
「奈津!」
凛桜が桜の木から降りて来た。
と言うより飛び降りた。
今はもう慣れたけど、最初に見た時はすごく驚いた。思わず悲鳴あげたし。
「はい、お土産」
ちょうど目の前に降りた凛桜に、ケーキの箱を差し出す。
凛桜は目を輝かせて箱を手にとった。
「これ何?」
「ケーキ。知らないの?」
「うん」
漫画は知ってたくせに…。
「食べてみれば?美味しいわよ」
「いいの?」
「あんたに買って来たのよ」