キミに捧ぐ愛
「・・・優葉がいなかったら困る」


「・・・お父さん、絶対和葉には暴力振るわないで。お願い」


「分かった。分かったから、戻ってきてくれ・・・」



声、震えてる―――――――・・・。




「・・・うん、戻るよ。・・・うん、じゃあね」



「優葉?どうだったの?」


「ありがとね、龍也。龍也がいなかったら、あたし、ダメになってたと思うから・・・」


「わかってくれたんだね。今すぐ?行くの?」


「うん、ほんとありがと。和葉呼んでこないと・・・」



その日、私達は家に戻った。




「優葉、和葉、おかえり・・・」


そう言って、お父さんは私達を抱きしめた。

そこには、今まで見たことのないお父さんの笑顔があった。




「ごめんな、今まで・・・母さんのことがあって、子どもたちにあたるなんて、最低な津父親だよな。ごめんな・・・」



「ううん、これからは絶対に暴力ふるったりしないでよ・・・」




「あぁ、絶対約束する」




ありがとう、龍也。



貴方のお陰で、お父さんと分かり合えたよ。
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