銀色幻夢
唇を離すと、そのまま地面に押し倒されてしまった。

顔の両脇に手を疲れて、身動きすらままならない。


にやりと笑う和成は、また私に顔を近づけて、呟く。


「砂雪―――…。イイ女になったじゃねーか……。」


ゾク………。 背筋が凍る。


嫌だ――、こんなの。和成じゃない…


舌なめずりする和成の言わんとする事は、嫌でもわかる。


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